耐震だけを柱とした法律上の地震対策では、今後起こるであろう巨大地震の想定外の揺れへは、対応できないかもしれません。
そこで木下工務店では、高層ビルの揺れの制御に使われている制震技術を木造住宅に応用した、先進システム「DUOフレーム工法」を採用しました。
この工法は、建物が受ける地震エネルギーを、熱エネルギーに変換して放出。地震の揺れを70%程度低減して、大切な家族や住まいを守ります。
壁の全面に設置した大きなダイヤモンド型ユニットで、建物全体の振動を効率的に吸収します。
ユニット上下部にある制震ダンパーが、地震エネルギーを熱エネルギーに変換します。
たとえば、阪神・淡路大展 災が、40坪の木造住宅に与えた地震エネルギーを、すべて熱に変換するとわずか25kcal。DUOフレームは、約10°Cの熱を放出して揺れにプレーキをかけ建物を守ります
建築基準法は建築物の最低基準であり、中小地震に対して建物の価値が守られることが目的です。木下工務店では、まれに起こる大地震に対しても安心な住まいをご提供するために、直下型地 度を想定し、住宅実物大の完成モデルにより振動実験を行いました。実験は阪神・淡路大震災の揺れを三元で再現できる独立法人「土木研究所・三大型振動台」で実施しました。
阪神・淡路大震災で観測された直下型地震を想定。実験では2回に渡る加震にも、建物に大きな損傷がみられなかったため、さらに1.8倍の地震力を加え3回目の振動実験を行いました。
| 1回目 | 2回目 | 3回目 | ||
| 振動台に入力した加速度（gal） | 891 | 1,332 | 1,490 | |
| 阪神・淡路大震災との比較 | 1倍 | 1.5倍 | 1.8倍 | |
| 各部が受けた地震力（gal） | 小屋裏 | 1,541 | 1,978 | 2,349 |
| 2階床 | 1,278 | 1,492 | 1,818 | |
X方向Y方向Z方向の震動に対して、建物の構造体に損傷・破損は見られませんでした。
X方向Y方向Z方向の震動に対して、建物が安全であることが確認されました。
X方向Y方向Z方向の震動に対して、建物の倒壊は起こりませんでした。
阪神・淡路大震災で観測された地震波の1.8倍の振動にも、建物は倒壊を起こしませんでした。これは木下工務店の住宅が、大地震の力を受けても耐力を維持できる高い耐震性能を備えていることを実証しています。
建物に加わるさまざまな荷重を受け止め、建物をしっかりと支え続けるのが基礎です。木下工務店では、床下全面に打設した鉄筋コンクリートと基礎立上がりを一体化したベタ基礎を採用。基礎立上がり幅も、一般的な120mに対し、その1.33倍の160mmを業界に先駆けて採用しました。この強靭な基礎構造が、建物荷重や地震などの外力を受け止め、基礎全面に分散させることで耐震性の高い住まいを実現しています。
地震の水平力に対しては、床がその力をしっかり受け止め、壁に伝達分散させることで、建物の変形や倒壊を防ぎます。このため床面と壁はがっしりと緊結されていなければなりません。木下工務店では、床面と壁面が一体化した床勝ち構造を実現。地震の水平力がスムーズに分散されるようにしました。さらに、上階床（2階末・3階床）にも、1階同様に分厚い24m厚の構造用合板を用い、地震に対する抵抗力をしっかりと高めています。
強固なダイヤグラムの床面と壁面をぴったり一体化させた床勝構造です。
2階の床梁の間隔を挟めて剛性を高めるとともに、24mm厚の構造用合板を床梁に直接固定し強度を高めた床勝構造です。
